あなたが不動産を売りたい理由は何ですか?
「実家の空き家を処分したいから」「住宅ローンの支払いが苦しくなったから」「子どもの留学費用に充てたいから」など、理由はそれぞれ違います。
売却と買取はどちらも同じ不動産を売る方法。それぞれメリット・デメリットがあります。
この記事では、知れば得する・知らなければ損するかもしれない売却と買取の違いについて解説します!
売却と買取の違い
まず、売却と買取、それぞれの意味を知っていきましょう。
売却
不動産を売りたい売主に代わり、不動産を買いたい買主につなげるのが不動産仲介です。不動産業者は宣伝するなどして、文字通り不動産の売主と買主を仲介します。
買取
不動産業者が売主から直接不動産を買い取ることを買取といいます。仲介することなく直接業者が買い取るため、売却までに時間がかからないのが特徴です。
いち早く現金化できる「買取」
不動産売買でいち早く現金化したいなら「買取」がおすすめです。買取の場合、1ヶ月程度で現金化できる可能性があります。
「固定資産税がすでに滞納状態である空き家を相続した」という相続トラブルは少なくありませんが、このような場合でも、買取が役に立ちます。
買取で現金化できれば、滞納した税金の支払いにも充てられ、滞納している状態を脱することができるからです。
いますぐにでも現金が欲しい!という場合は「買取」と覚えておきましょう。
デメリットは安い買取価格
買取は、買取価格が取引相場よりも安くなってしまうのが一般的です。
業者や物件によってもばらつきがありますが、買取価格の相場は6〜7割程度に減ります。2,000万円の物件の場合、不動産買取で現金化できるのは1,200〜1,400万円です。大幅な減額になると感じる人も少なくないでしょう。
ちなみに、2000万円の物件を売却する場合の仲介手数料を試算しても、
2,000万円 ✕ 3% + 6万円 +消費税 =72万6,000円 で済みます。
いち早く不動産を処分したい、現金化したい等の特段の事情がない場合は、買取よりも売却を選んだほうが、損は少なく済むでしょう。
「売却」ならより高く売れる?
ここまで見てきたように、売却は買取よりも高く売れる可能性があります。ただし、取引額の設定を間違えれば、買い手がつかない可能性もゼロではありません。
高すぎる査定額に注意
売却を選ぶ場合、高額査定に踊らされないように注意してください。「高く売れる!」と、嬉しくなってしまうかもしれませんが、高すぎれば売れ残る可能性があるからです。
売れ残って固定資産税の算定期間にかかれば、次年度にはまた、納税通知が届く可能性もあります。売れ残ることは費用負担が増えることと同義です。
売却では無理に高い価格で売ろうとせず、できるだけ早く売れる適正価格で売却することを考えたほうが無難です。そのためにも、信頼できる不動産業者と取引することが大切になります。
まとめ
売却と買取は、不動産を売る過程に違いがあります。あなたがどんな目的で、どんな状況で売却したいのかによって、売却にするか、買取にするかを選んでください。
また、売却においては、取引を仲介する不動産業者選びも重要です。査定額には根拠を示して説明してくれる業者が安心でしょう。示された査定額が高すぎないかを判断するためにも、自分でも相場を調べておくことをおすすめします。